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kintoneで日付や時間を自動計算する方法は?|日時の表示形式を変更する方法も紹介します!

公開日: 2025年07月10日 / 更新日: 2025年07月15日


コラムkintone

kintoneで日付や時間を自動計算する方法は?|日時の表示形式を変更する方法も紹介します!

kintoneを利用する際に、「指定した日の何日後に締切日を設定したい」「2つの時刻を比較して経過時間を出力したい」といった日付や時間に関するお悩みはないでしょうか。

そんなお悩みは、計算フィールドやプラグインを利用することで解決することができます。また、「2025-07-20」と表示されている日付フィールドを「2025年7月20日」といったように、表示形式を変更する方法があります。

今回は、kintoneで日付や時間を自動計算する方法日時の表示形式を変える方法をご紹介します!

kintoneでの日時フィールドの値の扱い方

kintoneの日付、時刻、日時のフィールドは、UNIX時刻という時刻表現を利用しています。

UNIX時刻では、協定世界時での1970年1月1日午前0時0分0秒を基準(値を0)として、何秒経過したかを表します。例えば、2025年2月5日午後3時30分0秒の場合、基準から1738749600秒経過しているので、値は1738749600となります。

このように日時フィールドは秒単位で表されるので、日時の計算を行う際は秒単位で取り扱います。

kintoneの日付・時間の自動計算

それでは、実際に日時の自動計算を行ってみましょう。
2つの例を出して、設定方法を解説します!

・指定した日付の何日前・何日後を計算する
・2つの時刻を元に経過時間を計算する

【日付の計算】指定した日付の何日前・何日後を計算する

例として、指定した日付の3日後を計算してみます。

1.アプリの設定のフォームに指定日となる日付フィールドと計算結果を表示させる計算フィールドを追加します。

 

2.計算フィールドの計算式の欄に指定日のフィールドコードを入力します。

 

日時の計算には、「+」「-」「*」「/」「^」「SUM関数」といった演算子や関数を利用できます。

先ほどご紹介したように、日付フィールドは秒単位で扱われるので、
1分経過させたい場合は「指定日+60」
1時間経過させたい場合は「指定日+60*60」
1日経過させたい場合は「指定日+60*60*24」
となります。

今回は3日後の計算結果を表示させたいので「指定日+60*60*24*3」と入力します。

3日前の計算結果を表示させたい場合は「-」の演算子を利用して「指定日-60*60*24*3」と入力します。

 

3.計算式の入力が完了したら表示形式を「日付」に変更して保存します。

 

指定日に日付を入力すると、計算結果に3日後の日付が表示されました。

【時間の計算】2つの時刻を元に経過時間を計算する

例として、開始時刻から終了時刻まで何時間何分経過したかを計算してみます。

1.アプリの設定のフォームに開始時刻と終了時刻の時刻フィールドと、計算結果を表示させる計算フィールドを追加します。

 

2.時刻の差分を計算するには、「-」の演算子を利用します。
計算フィールドの計算式の欄に「終了時刻 - 開始時刻」と入力します。

 

3.計算式の入力が完了したら表示形式を「時間」に変更して保存します。

 

4.開始時刻と終了時刻を入力すると、計算結果に経過時間が表示されました。

 

上記の方法ですと、計算結果は「◯時間◯分」で表示されますが、〇分で表示したい場合は、以下のように設定します。

時刻のフィールドは秒単位で扱われるので、◯秒を◯分に変換するために「終了時刻 - 開始時刻」に60を割って、「(終了時刻 - 開始時刻) / 60」と入力します。
もし◯時間で表示したい場合は、計算式に「(終了時刻 - 開始時刻)/ (60*60)」と入力します。

※表示形式は「数値」に戻します。

 

開始時刻と終了時刻を入力すると、経過時間が◯分で表示されました。

 

以上のように日時フィールドが秒単位で取り扱われていることを念頭に入れて、演算子や関数を利用して計算することで、前後の日数の表示や経過時間を算出することができます。

 

kintoneの日時の表示形式について

kinotoneの日時フィールドでは「2025-07-20」といったようにハイフンで区切って表示されますが、「2025年7月20日」といったように○年○月○日で表示させたり、「2025年」といったように月日を省略して年だけを表示させたい場合があるかと思います。 そのような場合は、計算フィールドではなく文字列(1行)フィールドの自動計算を利用します。

こちらを利用することで、下の画像のように「-」で区切られていた年月日を○年○月○日と表示することができます。

 

DATE_FORMAT関数を利用する

文字列(1行)フィールドで、日時・日付といった表示形式で表示させる場合は、自動計算の計算式にDATE_FORMATという関数を利用します。

 

DATE_FORMAT関数の基本的な構文は以下のようになります。

DATE_FORMAT(日時, "日時の形式", "タイムゾーン")

 

日時

DATE_FORMAT関数の第1引数には、表示形式を指定する日時をフィールドコードやUNIX時刻(数値)、計算式で指定します。

DATE_FORMAT(日時, "日時の形式", "タイムゾーン") 

フィールドコードで指定する場合、「日時」「日付」「時刻」「作成日時」「更新日時」「数値」「計算」のフィールドを指定できます。「数値」「計算」のフィールドを指定する場合、フィールドの値は前述でご説明したUNIX時刻として扱われます。 数値を直接指定したり、計算式の値を指定する場合も同様です。

 

日時の形式

DATE_FORMAT関数の第2引数には、表示する形式を指定します。

例:DATE_FORMAT( 日時, "YYYY/MM/dd HH:mm", "Asia/Tokyo")

日時のそれぞれの値は、それぞれ次のように記載します。

年→YYYY
月→MM
日→dd
時→HH
分→mm

上記の例の場合、「日時」のフィールドに「2025-07-20 14:30」を入力すると、「2025/07/20 14:30」と表示されます。
また、下記の例のように月と日を表示する形式を「MM」→「M」、「dd」→「d」にしてゼロ埋めなしの月・日に変換することもできます。

例:DATE_FORMAT(日付, "YYYY/M/d", "Etc/GMT")

 

表示形式を計算式で直接指定せずに、文字列(1行)や文字列(複数行)のフィールドをフィールドコードで指定することもできます。

 

日時の形式の詳しいルールについては、サイボウズ公式のヘルプページをご覧ください。

指定できる日時の形式

 

タイムゾーン

DATE_FORMAT関数の第3引数には、タイムゾーンを指定します。

■DATE_FORMAT関数の第1引数で日付フィールドまたは時刻フィールドを指定した場合

「Etc/GMT」(協定世界時のタイムゾーンID)を指定します。
「Etc/GMT」以外を指定すると、時刻や日付のずれが発生する場合がありますので、ご注意ください。

例:DATE_FORMAT(時刻, "hh:mm", "Etc/GMT")

 

■それ以外のフィールドやUNIX時刻を指定したい場合

「Asia/Tokyo」、「America/New_York」といったように表示したいタイムゾーンを指定します。

例:DATE_FORMAT(日時, "YYYY/MM/dd hh:mm", "Asia/Tokyo")

 

kintoneで利用できるタイムゾーンの一覧は、サイボウズ公式のヘルプページをご覧ください。

タイムゾーンの一覧

 

DATE_FORMAT関数を利用した計算式の例

それでは、2つの例を出して、DATE_FORMAT関数を利用した計算式の設定方法を解説します。

・日付を「◯年◯月◯日」で表示する
・年月日の年のみを表示する

 

日付を「◯年◯月◯日」で表示する

日付の表記形式を「◯年◯月◯日」にしたい場合は、次のように指定します。

DATE_FORMAT(日付, "YYYY年M月d日", "Etc/GMT")

 

「日付」フィールドに「2025-07-20」を入力すると、計算結果に「2025年7月20日」と表示されます。

 

年月日の年のみを表示する

日付の年月日それぞれの値を省略することができます。

月日を省略して年のみを表示させたい場合は、次のように指定します。

DATE_FORMAT(日付, "yyyy年", "Etc/GMT")

 

「日付」フィールドに「2025-07-20」を入力すると、計算結果に「2025年」と表示されます。

 

フィールドが未入力の場合の注意点

フィールドが未入力の場合、対象のフィールドの値は0として扱われるため、UNIX時刻の基準値である「1970年1月1日 」とした上で計算されます。
下記の計算式で「日付」フィールドが空欄の場合、計算結果を表示するフィールドでは、「1970年1月1日」が自動で表示されます。

DATE_FORMAT(日付, “YYYY年M月d日”, “Etc/GMT”)

 

日付入力用のフィールドが空欄の時に計算結果も空欄にしたい場合は、IF関数を利用します。

IF(日付=””,””,DATE_FORMAT(日付, “YYYY年M月d日”, “Etc/GMT”)) といったようにIF関数で日付が""(空欄)の場合は計算結果を""にすることで 自動で表示されるのを回避することができます。

 

kintoneのプラグインを利用する

ここまでkintoneの標準機能を利用して日付計算の設定方法をご紹介しましたが、プラグインを利用することで、計算フィールドや文字列(1行)フィールドの自動計算を利用しなくても、日付の指定を簡単に設定することができます。
日付計算のプラグインで今回ご紹介したいのが株式会社Crenaが提供している日付プラグインです。

日付プラグインの詳細はこちら

 

こちらのプラグインに備わっている機能をいくつかご紹介します。

・日付フィールドから日付変換
・日付の表示形式を変更
・期間算出

 

日付フィールドから日付変換

基準となる日付フィールドと反映先の日付フィールドを指定して、年月日のそれぞれを加算減算したり値を直接入力したりすることで、別の日付に変換できます。

 

■指定した日付の6ヶ月後を表示する

日付の変換設定の年月日の各項目で加算減算を行って、2週間前や1年後などの日付変換ができます。
まずプラグインの設定で、「基準フィールド」と「反映先フィールド」、「反映先日付形式」を選択します。
※「反映先フィールド」が日付フィールドの場合、「反映先日付形式」は標準の「YYYY-MM-DD」になります。

 

次に月の項目の日付の変換方法を「加算・減算」にして、数値に「6」と入力します。

 

上の画像の設定で日付を入力すると、6ヶ月後の日付が表示されます。

 

■指定した日付を25日に変換する

日付の変換方法を「日付指定」にすることで、入金日(25日)や月末日といったように日を指定して変換することもできます。

値を「0」にすると、月末日を指定できます。 

 

上の画像の設定で日付を入力すると、日付を25日に変換して表示されます。

 

日付の表示形式を変更

前述で紹介したDATE_FORMAT関数を利用せずに、簡単に表示形式の変更することができます。

 

■指定した日付フィールドを「◯年◯月◯日」に変更して文字列(1行)に出力する

「基準フィールド」と「反映先フィールド」、「反映先日付形式」を選択します。
今回の例では、「◯年◯月◯日」と表示させたいので、「反映先日付形式」は「YYYY年M月D日」を選択します。

 西暦から和暦に変換したり、曜日を追加することもできます。 

 

出力結果がこちら

 

期間算出

開始日と終了日を指定して期間を算出できます。
期間は「年数」「月数」「日数」の中から表示形式を選ぶことができます。
※下の画像の例では、表示形式から「日数」を選択して経過日数を算出しています。

 

出力結果がこちら

 

終了日を当日に設定することで、年齢を算出することもできます。
※表示形式は「年数」を選択します。

 

出力結果がこちら

 

以上のようにプラグインの設定で基準のフィールドと反映先のフィールドを指定して、数値を入力したり表示形式をドロップダウンから選択したりするだけで日時の自動計算や表示形式の変更ができます。関数計算を使わずに簡単に設定したいという方は、プラグインの導入も検討してみてください。

まとめ|kintoneでの日時の自動計算や表示形式の工夫して業務効率化

今回はkintoneで日付や時間の計算・表示形式の変更を行う方法をご紹介しました。
計算フィールドを使うことで、指定日からの前後の日数の表示や経過時間を算出することができます。さらに、DATE_FORMAT関数を利用することで、「○年○月○日」などの自由な表示形式に変更できます。「月末日の指定など、柔軟に対応できるようにしたい」「関数計算を使わずに簡単に設定したい」という方は、プラグインを利用するのがおすすめです!
kintoneでの日時の自動計算や表示形式の工夫によって、業務の効率化や見やすさが向上します。標準機能に加えて、プラグインの活用も選択肢に入れながら、目的や運用に合った設定をぜひ試してみてください。



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株式会社ロケットスタートホールディングス iTanto編集部

書いた人:iTanto編集部

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