取り組み・実績
〜お客様と共にやってきたこと〜
中信アスナ株式会社様
2026.08.03

長野県内の公共施設や工場を中心に、「水を安全に届ける設備」と「快適な空気環境をつくる設備」を、企画・設計から施工、メンテナンスまでワンストップで提供する中信アスナ株式会社様。地域のインフラを足元から支える、まさに縁の下の力持ちのような存在です。 営業の現場には、長年積み重ねてきた確かな仕事の進め方がありました。受注した案件を確実に管理し、丁寧に施工へつなげていく。ただ、長野県内にある5支店で、受注管理のやり方はそれぞれ違っていました。 ある支店ではExcel、ある支店ではまた別のやり方。長野支店だけは独自に整えたExcelの運用が定着していましたが、それをそのまま全社の標準として広げるには無理がある。その状態が、じわじわと課題として積み重なっていました。
事の始まりは、とてもシンプルなものでした。
これまで、営業が受注した案件は、各支店の担当者が基幹システムへ入力する運用になっていました。
入力した情報はまず営業アシスタントのもとに集まり、そこで資料に整えられ、その資料をもとにシステムへと入力し直されていく。
ひとつの案件に対して、同じ情報が手を変えて二度流れる。
当たり前のように回っていたこの仕組みに、地味だけれど確かな手間が隠れていました。
業種や規模に関わらず、似たような課題を抱えている担当者様も多いのではないでしょうか。
さらに、受注した案件の上長承認は、すべて紙で行われていました。
承認のためだけに出社する必要があり、現場と承認のタイミングがどうしてもずれてしまう。
急ぎの案件ほど、その「待ち時間」がもどかしく感じられることもあったといいます。
「承認だけのために出社する」
「ハンコをもらうために誰かの予定を待つ」
——これもまた、業種を問わず、あちこちの現場で見覚えのある光景かもしれません。
「全社で統一した受注管理をしたい」
「紙のやり取りを減らしたい」
「無駄な入力の手間をなくしたい」
長野支店で芽生えていたExcelの工夫を、全社の営業部の当たり前にできないか…。
そんな課題感を持ちながら手段を探していたときに縁あってロケスタにお声がけいただきました。
ロケスタがまず行ったのは、お客様の課題を整理することでした。
「全社で数字を一元管理したい」
「承認を電子化したい」
「一度入力したデータをあちこちで使いたい」
これらの課題を聞いたとき、複数拠点からリアルタイムでアクセスでき、承認フローを組み込め、他システムとも連携できるkintoneが、この現場に合うと判断しました。
次に着手したのが、長野支店のExcelファイルを丁寧に読み解く作業です。
Excelでは、「何を管理しているか」「誰が何をするか」「情報がどう動くか」がすでに整理されていました。
ロケスタは、そのExcelをひとつひとつ読みながら、
「この項目はkintoneのアプリに持たせる」
「この確認作業は承認フローで自動化できる」
「この集計は別のkintoneアプリと連携させれば入力が一度で済む」
という判断を積み重ねていきました。
その判断を経て、仕組みの中心に据えたのが「受注案件」アプリです。
案件管理から受注が確定すると、まずここに情報が集まります。
以前は紙のハンコ回しで課長・支店長代理・支店長の3名に順番に回していた承認フローも、kintone上で完結するかたちに置き換わりました。
受注案件を起点に、仕入管理・外注費管理・経費申請という3つのアプリへとデータが流れていきます。
仕入管理では注文書を、外注費管理では注文書・請書をそれぞれ作成し、外注先との締結はfreeeサインで電子化。
材料費・外注費・現場経費は経費申請アプリにまとめられ、経費支払管理アプリを経て支払表として出力されます。
各アプリで動いたデータはCSVで経理システムへも連携されるため、受注登録や注文書の情報がそのまま経理側に反映されるようになっています。
アプリ間の集計にはkrewData、帳票出力にはレポトン、外注先との電子契約にはfreeeサインを組み合わせました。
それぞれのツールは「便利だから入れる」のではなく、この流れを支えるために必要なピースとして選んだものです。
こうした設計の根底にあるのは、「一度入力したデータは、必要なところへ自動で届ける」という考え方です。
支店ごとに似たような情報を別々に打ち込んでいたとしたら、手間は支店の数だけ膨らんでいきます。
それだけでなく、手で入力するたびに、ミスや人によるばらつきも生まれやすくなる。
kintoneのルックアップやアクションといった機能でデータを自動的に引き継ぐようにすれば、その手間もミスも、まとめて減らすことができます。
入力の入り口を「受注案件」アプリひとつに統一したのも、同じ発想からです。
どこから始めればいいかが明確なので、「このデータはどのアプリに入れればいいんだっけ」と迷う場面がなくなります。
ポータル画面のデザインも、実際に使う営業アシスタントさんの意見を聞きながら整え、アイコンをクリックするだけで目的のアプリにたどり着けるようにしました。
現場が積み重ねてきたやり方を否定せず、誰もが迷わず使える形に磨き上げていく。
それがロケスタの向き合い方です。
仕組みが整い、全社でのスタートを迎えたあとも、そこで終わりではありません。
リリース直後には、各支店からさまざまな声が上がりました。
「ここはこう使いたい」
「この表示はもう少しこうしてほしい」
5支店それぞれにこれまでの仕事の進め方がある以上、ひとつの仕組みに揃えた瞬間に細かな違和感が顔を出すのは、自然なことです。
その一つひとつの声に、ロケスタは速やかに向き合っていきました。
微調整は決して小さな作業ではありませんが、後回しにせず丁寧に拾い続けたことが、全社へのスムーズな浸透につながっています。
リリース後に意見や要望が次々と上がることは、実はひとつの良いサインでもあります。
使われていないシステムには、意見も要望も生まれません。
細かな声が上がるということは、それだけ現場で日々使われているということでもあるのです。
事前の準備が丁寧に積み重ねられていたこともあり、4月の全社一斉スタートは大きな混乱もなく、5つの支店それぞれから受注データが滞りなく登録されていきました。
中でも大きな変化のひとつが、全社の受注額をリアルタイムで確認できるようになったことです。
これまでは基幹システムから別途データを出力して初めて正確な金額を把握できる状態でしたが、今は必要なときに必要な数字をすぐに見ることができる。
これは経営や管理の立場からも、大きな変化です。
数字以上に大きいのは、もしかすると現場の感覚かもしれません。
「このデータ、どこに入力すればいいんだっけ」と迷う場面がなくなったこと。
承認のためにわざわざ出社しなくても、その日のうちに次の工程へ進められるようになったこと。
同じ情報を、資料とシステムの両方に二重で書く必要がなくなったこと。
ひとつひとつは地味でも、毎日の積み重ねの中では確かな違いになっていきます。
現場では今も新しい工夫が育ち続けています。
リリース後に上がった細かな要望はその後も寄せられており、それはまさに「使われているからこそ生まれる声」。
中信アスナ様の現場には、システムを使いながら少しずつ良くしていこうという空気が、自然に根づいていきました。
今回の取り組みが全社にスムーズに広がった背景には、中信アスナ様の現場力がありました。
現場担当者の塚田様が周囲を巻き込みながらプロジェクトを引っ張り、長野支店長の橋詰様が自ら各支店に足を運んで導入の意義を伝えてくださった。
そして何より、現場の業務を深く理解した担当者様が、その実情をロケスタに丁寧に伝え続けてくださったことが、現場に合った仕組みをつくる上で何より大きな力になりました。
DXは、現場が主体となって関わってこそ根づいていく
——伴走しながら、私たちもあらためてそのことを実感した取り組みでした。
全社で受注管理を統一したい、紙のやり取りを減らしたい、無駄な入力の手間をなくしたい。
最初に抱えていた課題は、ひとつひとつ形になっていきました。
そして何より、バラバラに動いていた5つの支店が、同じ情報を見ながら動けるようになった。
それはシステムの話であると同時に、会社がひとつの組織としてつながり直した瞬間でもあったと思います。
ロケスタが大切にしているのは、つくって終わりにしないDXです。
リリース後も現場の声に耳を傾け、一緒に育て続けていく。
中信アスナ様との取り組みも、これからまだまだ続いていきます。
私たちiTanto(アイタント)は、納品(納めたら終わり)という概念ではなく、導入後もお客様に伴走し個社に合わせたDX支援をおこなってまいります。支援を通じて社内浸透が広がり、DX人材が増えていく。DX支援を通してお客様の事業がさらに発展されることを目的として取り組んでいます。
kintone導入後の、さらなる強化・活用についてお困りの方は、お気軽にご相談ください!
中信アスナ株式会社様
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株式会社ロケットスタートホールディングス